No.322 港南区版 令和6年 8月号 8-9面 特集 がんは突然やってくる 3つのステップで「がん」に備えよう!  「がん」は、誰でも発症する可能性のある病気ですが、正しい知識や備えによって、いざというときに慌てず落ち着いて正しい行動を起こすことができます。台風や地震などの自然災害に対して備えるように、「がん」に対しても、「防災」の考え方をもって、対策をすることをお勧めします。  皆さんも「がん防災(R)」を、始めてみませんか。 問合せ 区役所健康づくり係(電話:045-847-8438 FAX:045-846-5981) 【知る】 ■「がん」は、わたしたちほぼ全員に関係のある病気です 4人家族のうち誰かががんになる確率は90%以上!?  生涯でがんになる確率は2人に1人  4人家族で誰もがんにならない確率は1/2の4乗 ≒ 6% がん患者の3人に1人は現役世代 有病者の年代  現役世代(15から64歳)29%  65歳以上 71% がんは65歳以上の高齢者だけでなく、15から64歳の現役世代にも密接な関わりがあります。 出典:公益財団法人がん研究振興財団「がんの統計2023」 ■がん細胞は、見つかるずっと前から変異し続けています  細胞が変異し始めてから、検査でがんとして見つかる1pの大きさになるまでが、10から20年程度。ところが、そのがん細胞が2pの大きさになるのは1から2年と言われ、自覚症状が出るのはその後になります。  がんの種類によって成長スピードに差がありますが、一般的にがん細胞は大きくなるほど成長が速くなる性質があります。 普通の細胞が「がん細胞」に変化する過程  細胞が変異する  10から20年 1p  1から2年 2p  自覚症状の出現  だから「早期発見」が重要です! この1から2年の間が、早期に発見できるチャンス!1から2年ごとに定期的にがん検診を受けるのは成長スピードが関係していたんだね 【予防する】 ■生活習慣でがんのリスクを下げることができます 日本人のためのがん予防法5+1  国立がん研究センターをはじめとする研究グループが日本人を対象としたこれまでの研究を調べた結果、5つの生活習慣に「感染症の検査」を加えた6つの要因が、がん予防にとって重要であることが分かりました。  これら5+1の予防法を実践することで、がんになるリスクを低下させることが可能です。 確実に効果が期待できるような生活習慣改善法 ・禁煙 ・節酒 ・食生活の見直し ・適切な運動 ・適正体重の維持 ・感染症の検査ピロリ菌 B型・C型肝炎 HPV(ヒトパピローマウイルス) 【参考】 科学的根拠に基づくがん予防[国立がん研究センターがん情報サービス 一般の方へ] (ganjoho.jp) がんと生活習慣についてもっと知りたい人へ  今年3月に港南公会堂で開催され、250人以上が参加した健康講話講演会の動画を区ウェブページで公開しています。  大腸がんにならないための生活習慣について知ることができます! 【チェックする】 ■がんの早期発見のために、がん検診を受けましょう! 早期発見で生存率は高まります! 港南区の人はがん検診を受けているの?  令和4年度の区民意識調査に回答した2,009人のうち、令和元年度から3年度にがん検診を受診したと回答した人の割合は45%となりました。グラフを見ると、女性は60%程度の人が受診したと回答しているのに対し、男性は30から40%台となっています。 区民のがん検診の受診有無  全体 45%  40歳代 男性 31% 女性 65%  50歳代 男性 39% 女性 63%  60歳代 男性 46% 女性 57% 40歳を超えたらがん検診を受けよう がん検診にはメリットがたくさん!  メリット1 救命の効果があります  メリット2 早期のがんを発見できます  メリット3 がん以外の病気も見つけることができ、治療に結びつけられます  メリット4 安心して生活を続けられます  横浜市 がん検診で検索 横浜市がん検診何が受けられる? 肺 680円  40歳以上(1年度に1回)胸部X線検査 胃 2,500円  50歳以上(2年度に1回)内視鏡検査・胃部X線検査 大腸 無料  40歳以上(1年度に1回)便潜血検査 前立腺(男性のみ) 1,000円  50歳以上(1年度に1回)血液検査 乳房 (女性のみ)  マンモグラフィ検査 680円  マンモグラフィ検査+視触診 1,370円  40歳以上(2年度に1回) 子宮頸けい部(女性のみ) 1,360円  20歳以上(2年度に1回)細胞診検査 ●横浜市 がん検診の受け方 実施医療機関へ直接申込み 医療機関を選ぶ ↓ 予約する 「私は誕生月に受信すると決めています」 「夫婦で一緒に予約しています、一緒に元気でいたいから」 ↓ 予約した日に医療機関に行く! 《受診結果こそ重要》がん検診結果は放置しないで!  もし、がん検診で「要精密検査」と出たら、自己判断で放置せず、精密検査に行きましょう! 1 一次検診後  便潜血検査陽性精密検査に行ってください。  「面倒だな…」 2 友人に相談  「俺も痔(じ)だからいつも便潜血検査ひっかかるよ」  「そうなんだ!じゃあ俺も精密検査いかなくてもいいか!」 3 1年半後  「便秘と下痢を繰り返しています」  「大腸がんですね」  「もう少し早く見つけられたら負担の少ない治療だったかも」 4 精密検査に行っておけばよかった…  手術  抗がん剤治療 「がん防災(R)マニュアル」横浜市版 市ウェブページで読めます! がんは誰にでも突然襲ってくる点で自然災害のようなものです。いざというときに慌てないで済むような準備が必要です。 日頃から「がん防災(R)」を心掛けましょう。